「川あかり」(著・葉室麟)

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最近読んだ葉室麟の「蛍草」「はだれ雪」も面白く読みましたが、こちらの方がグンと面白く思いました。
藩で一番の臆病者と言われる17歳の若侍、伊東七十郎が命じられたのは、家老の暗殺。
川止めで川明けを待っているのは、その為。川明けで渡ってくる相手を待っているのですが。。。。。
臆病な彼は、死を覚悟しながら臨むのですが、
そこに、木賃宿で一緒になった連中が。。。。。。
一癖ありそうな。。。。。

実は<流れ星>という盗賊であることが、のちに分かるのですが、
彼らと心を通い合わせます。実は理由が。。。。
そして、助け合います。

で、臆病なのですが、正義感が強く、理論的で、そして優しくて、
その気持ちが、臆病な心よりグンと大きいんです。守りたい!という気持ちが強いんです。
その臆病な彼が、周りで起きた事件を解決します。
追っ手も始末します。

あ、女性に対しても、結婚するまでは肌を見てはいけないと、見たら結婚しなくちゃ!と。
で、臆病な彼は、そんな自分は女性に好かれることはないと思っているのですが、実はモテているんです。

で、彼と木賃宿で一緒になった連中の絡みが、なんとも面白いです。
それぞれ個性的ですが、それぞれ事情も抱えていて。。。でも楽しい人たちなんです。

で、藩政に巻き込まれている彼です。
で、結果的に利用されているのですが、彼流の考え方をします。
自分のやり方、進め方を変えません。そして、それでいいじゃないかと、得たものは大きいと。

読み終わって、青空の下、爽やかな風が吹く川辺にいるような、そんな感じがします。
ちょっと現実離れしたお話ですが、とてもいい感じです。
<友>と、ひょっとしたら<嫁>も得た七十郎です(^-^)

最後に、
<川あかり>というのは、表紙の絵のような川、
暗い中、川が白く見えるそうで、そのことらしいです。
そういうのを、私はまだ見たことがありません。暗い中、川も暗くて見えないと思っていましたが。。。月明りで、そうなるということでしょうか。そんな風に見えます。


内容(「BOOK」データベースより)
川止めで途方に暮れている若侍、伊東七十郎。藩で一番の臆病者と言われる彼が命じられたのは、派閥争いの渦中にある家老の暗殺。家老が江戸から国に入る前を討つ。相手はすでに対岸まで来ているはずだ。木賃宿に逗留し川明けを待つ間、相部屋となったのは一癖も二癖もある連中ばかりで油断がならない。さらには降って湧いたような災難までつづき、気弱な七十郎の心は千々に乱れる。そして、その時がやってきた―。武士として生きることの覚悟と矜持が胸を打つ、涙と笑いの傑作時代小説。

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