「西郷隆盛の幻影~維新の英雄はいかにして作られたか 」(著・森田 健司)

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タイトルの如く~という本なのですが、
帯には、
<大衆と権力が作り上げた、国民的英雄の巨像
   錦絵、肖像画、銅像に刻まれた
     いくつものイメージを解体し、
       西郷の実像に迫る!>
と、あり、あとがきには、
<彼が道義を重んじた懐の深い偉人であるという評価には、全力で反対したい。>と。

いくつもの、西南戦争での錦絵の話から、庶民はどう思っていたのだろうという話から始まりますが、
その背景の解説も面白いですが、
何といっても、西郷隆盛の実像だという話が、とても納得出来、そしてスッキリもし、面白くも思いました。

以前にも西郷隆盛に関する本、「偽りの明治維新―会津戊辰戦争の真実」、「明治維新という過ち・完結編 虚像の西郷隆盛 虚構の明治150年」を読み、これでは、私は好きではないけど、何故人気が高いのだろう?私が好きではない西郷隆盛は?という引っかかりが取れませんでした。
彼の行動は、戊辰戦争の時は、少なくとも破壊的でした。

引っかかりを何とかスッキリしたかった私です。
この本で、彼の行動が納得出来ました。
で、どういう風に理想化されていったのかも。はい、理想化されていったんですね。それをスッキリさせてくれました。

ただ、上野の銅像が似ていないと奥さんが言ったという話がなかったので、それに関しては何故触れないの?と思いました。
<親族や知人が「似ていると言っている」と証言したことを根拠に、実像に近いととらえているのだろう>と。
ほかの本で取り上げられているから? 

で、話を戻しますと、彼の考え、行動は、薩摩藩で行われていた<郷中教育>が基盤になっていると、
良い点も、良くない点も。

そして藩主であった島津久光に対する態度は、大河ドラマ「西郷どん」での態度どころではなかったと、主は一人だとする西郷隆盛が自分の思いで動いてしまって公平ではなかったと。

この本では、島津久光の評価は高いです。で、島津久光のことを、島津斉彬の弟で次の藩主としか知らない私は、「西郷どん」で、
激情型の危ない藩主だったんだと思っていて、反省しました(^^;)。大いに偏っていました(^-^;。
<お由良事件>があったりして、それでも仲の悪い兄弟ではなく、認めあっていたような島津斉彬と久光の兄弟で、
島津久光に関する本を読みたいと思いました。彼はどう育ち、どう思い、どう過ごしたのだろうと思います。

で、江戸城の無血開城についての話が、とってもスッキリでした。
江戸庶民のことを西郷隆盛隆盛が勝海舟と話して決めたって!なのに何故あんな争いが?あそこまで追いつめた?という疑問があったのですが、納得!でした。私の中では大きい<スッキリ>でした。

上野の銅像が、何故あの姿なのかも。軍服の貫禄のある西郷隆盛ではないのかも。
くつろいでいる時の着物姿で、犬を連れて。。。そんな平和な西郷隆盛に何故なったのか。
そして伊藤博文が反対していたという話もあって、知らない話も盛り沢山で、
充実した本だと思いました。なかなか巡り合えない本を読ませてもらったという感じがします。



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